ノンアルコールカクテルとジュースの違いって何でしょう?
この定義はとてもあいまいなところがあって、バーテンダーさんに聞いてもそれぞれ微妙に違う答えが返ってくるんじゃないかと思います。
フレッシュフルーツを使っていないとNGとか、特別な技法を使っていないとノンアルコールカクテルとは呼べないとか色々なことをルールとするケースもありますが、そこらへんは当サイトではフンワリしてるんであまりこだわってません。
別にトニックウォーターにレモンを絞っただけでもいいんですよね。じゅうぶんです。
でもそれってレモン味の炭酸ジュースと何が違うのって話なんです。
単純にトニックウォーターとレモン果汁を混ぜた液体そのものだけを取り出して言えば、それはジュースと呼んでもノンアルコールカクテルと呼んでもどちらでもいいものです。そこに違いなんてありません。
市販のジュースだって色々なフレーバーがありますし、スパイスやハーブなどが使われているものもありますもんね。材料や作り方だけで定義するのは難しいです。
ではバーテンダーが一杯一杯目の前で作って提供するものだけがノンアルコールカクテルなのでしょうか。
そうすると、市販の缶入りのノンアルコールカクテルはノンアルコールカクテルではなくなってしまいますし、家で誰でもが作れるものでもなくなってしまいます。
現在カクテルとして存在しているレシピから、アルコール分を抜いたものだけをノンアルコールカクテルと呼ぶ?
例えばウォッカを使って作るモスコミュールからウォッカを抜いて、バージンモスコミュールというノンアルコールカクテルにするみたいな話ですが、そういう工夫が可能なレシピとそうでないものがありますし、有名なバーでもすでにたくさんのオリジナルノンアルコールカクテルが生れているので、その定義は難しそうです。
アルコールが入っていなくてもお酒っぽい味がするものじゃないとダメ説も、有名なシンデレラというノンアルコールカクテルはオレンジジュースとパイナップルジュースとレモンジュースだけで作るレシピで、当然ながらアルコールフレーバーは全くありません。
お酒の味が全くしないノンアルコールカクテルもたくさんあるので、このルールもちょっと違いそうです。
ノンアルコールカクテルで大切なのは特別感
ではノンアルコールカクテルって一体なんなの?というところなんですが、私が考える当サイトなりの一つの答えとしては、「アルコールの入っていない、特別感のある大人の楽しみのためのドリンク」のことをノンアルコールカクテルと呼ぶんじゃないかなと考えています。
ジュースとノンアルコールカクテルの違いで大切なのは、この「特別感」と「大人のための」の部分なんじゃないかなって思うんですよね。
バーでノンアルコールカクテルを提供する場合、「特別感」を演出するのはさほど難しいことではありません。
ガナッシュなどの飾りもそうですし、オシャレなグラスで提供したり、目の前でかっこよくシェークしたり、素人では手に入りにくい材料を使用したり、そのノンアルコールカクテルに込められた意味や裏話をしてみたりするそのすべてが、特別感の演出につながっていきます。
でもそれらをそのまま自宅で再現するのは難しいことですよね。
だからといって家でノンアルコールカクテルを楽しむことができないわけではなく、例えば今日は特別な氷を用意してみようとか、旬の果物が手に入ったからこれで何か作ってみようとか、そういう一杯を楽しむための工夫や努力が出来上がったものを飲むときの感動につながります。それが家で作るノンアルコールカクテルなのではなのかなと私は考えています。
ノンアルコールカクテルは大人の楽しみのためドリンク
ノンアルコールカクテルにはアルコールが入っていないので、健康上の年齢制限はありません。
ただ対象年齢は、カクテルを提供する時と同様に大人の方が対象です。
ノンアルコールカクテルはお酒を模したものなので、ちょっと酸味が強かったり、ビターやハーブが入っていたりして、味が複雑なものも多いです。お子様のための飲み物であれば、ジュースとして、ちゃんとお好みに合うように作らなくてはいけません。
ノンアルコールカクテルはあくまでカクテルの延長なので、大人が楽しむためのドリンク。
お子様が飲めるのはジュース、という住み分けがあるのです。
ジュースという響きが子供っぽいと取られる可能性がある場合は、ソフトドリンクと呼んでみてもいいのかもしれません。